おなかに手をあてて

手が あたたかいことを 子宮は 知っていた

子宮が あたたかいことを 手は 忘れていた 

おなかと手のあいだを ゆっくり ゆったり 「ぬくもり」が めぐる

それは どちらか片方のぬくもりではなく

互いにあたたかかったのだということに 気づいた、その気づきの「ぬくもり」


あいたかった

あえてうれしい

話せてうれしい


ぬくもりの声が なんども なんども 手と子宮のあいだを めぐり

こだまする・・・ひびきあう