彼方より 届きし 文の まぶしきに

夢の通ひ路 なに思ふらむ


キッチンの 小窓に映える 夕焼けに

染まる夕餉と 君の面影


 

鳥の声も 風の音もなき

新月の 無音無明に 花の香ぞする

 

 

 

卯月はじめ 月の発つ日の旅立ちを

明日吹く風は 何処に待つらむ




澄み切った 空と 遠くの 山の間に

そよ吹く風は 緑に匂う

 

 

西の窓に 斜めに差したる 紅い日を

惜しむがごとく 鳥鳴く夕べ

 

 

さざなみに 揺れる月影

ふるわせる 夜風がのせる ひとすじの笛